Digital Curation Lab - デジタル・キュレーション・ラボ

海外のデジタル・メディア・イノベーション、ソーシャルメディア・トレンドの中から「面白い」「これ大事」と思えることを共有してみたいと思います☺

海外と日本をつなぐ通行手形としてのリンクトインの可能性

f:id:socialcompany:20150217205450p:plain

リンクトイン(Linkedin) -- 、世界最大のビジネス特化型SNSであり、先日の決算発表において世界の利用者が約3.5億人と報じられている今(特に海外で)話題のサービスです。

ただ、ちょうど一週間前に以下の記事を書いて以来、その可能性に強く可能性を感じつつも、周囲の友人・知人からは「日本ではまだまだ先」という声を詳細な理由とともに耳にするという日々が続いていました。


約3.5億人が利用する「リンクトイン」---プロフェッショナル同士の国際的な対話プラットフォームとしての可能性 | 市川裕康「デジタル・キュレーション」 | 現代ビジネス [講談社]

そんな最中、NewsPicks佐々木紀彦編集長による『リンクトインが、最強のビジネスメディアになる日』という骨太なタイトルによる記事が本日NewsPicksの中で掲載されていました。そのビジネスモデル、収益性、数多くの事例などを紹介しつつ、コンテンツパブリッシングプラットフォームとしての可能性を強く示唆した記事でした。


NewsPicks - リンクトインが、最強のビジネスメディアになる日

NewsPicks内でのコメントを見ると、やはり「まだまだ」という声が多いものの、可能性を言及するコメントもあり、とても興味深いです。

将来、リンクトインが日本人同士のネットワーキングツールとして欧米のように使われ、そこでコンテンツパブリッシングの場所として活発に日本語でブログが書かれるようになるかというと・・・私自身も正直それは時間がかかるのではないかと思ってます(現状Long Formのブログを書く機能は英語圏の国に限られ、約2億3千万人は誰でもが利用可能な状況に対し、日本においてはその機能はまだ提供されていません)。

ただ、グローバルなビジネスの舞台ではグローバルな言語としての英語でものごとが進むことが実際多く、こうしたコミュニティに参加していこうとする際、リンクトインというグローバルな「通行手形」が必要になる、というのは、既に「まだまだ」とか「まだ時間がかかりそう」という推測ではなく、既に必要になりつつある現実なのではないかと思います。

ここは会話の「切り分け」が必要なのではないか、と強く感じるところです。

例えば、ビジネスカンファレンスで知り合った人に対してとりあえずFacebookで友達申請をすることは日本においては一般的かもしれないものの、海外のカンファレンス参加後のやりとりに関しては基本「Linkedin First」でコミュニケーションを取ることが一般的とされているように思います。

何百人、何千人と集まるカンファレンスに参加する際、自分と同業の人、日本に進出することに興味が有るかもしれない潜在的なビジネス・パートナーに会おうと思った際、リンクトインの検索機能はとても効果的なツールとして機能します。

また、日本で仕事をしながらグローバルにビジネスを展開しようと思っている(或い海外に市場を求めることが必須となっている)企業、個人にとってみれば、3億5千人のビジネスプロフェッショナルが実名で、仕事に役立てようと参加しているリンクトインというツールは自分からアプローチする場合、そして受身的に見つけてもらう場所としても貴重なプラットフォームといえると思います。

自分なりのLinkedinの活用の仕方、海外で莫大なボリュームで毎日取り上げられているLinkedinの活用について、今後少しずつでも取り上げていきたいと思ってます。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、リンクトインがもたらしてくれるであろうグローバルな会話のプラットフォームの可能性は本当に大切、と感じるからです。

[参照記事]


「次の次」のトレンドを読むために! テック、メディア、広告、イノベーションの未来を占う海外カンファレンス厳選50 | 市川裕康「デジタル・キュレーション」 | 現代ビジネス [講談社]

 

市川裕康: http://jp.linkedin.com/in/hiroyasuichikawa